全ての項が100以上1000以下の整数で、最も多くの項が並んだ等比数列を作れ。但し公比は1でないものとする。
(注:実際は、小学生にも分かるよう等比数列の説明から始まった、もっと平易な文章で出題されています。出典:第1回算数オリンピック・決勝・問題1)
公比が1未満の場合は順番を逆にすれば1より大きくなるので、1より大きい場合についてのみ考えます。
例えば100, 200, 400, 800という4つの項の数列を作れます。5つのものは、5つ目の項が最初の数の24=16倍となり、100と1000の比である10を超えるため、どうやっても作れません。
ここからは公比を分数でもよいことにし、分母の小さいものから調べます。
公比の分母が2の場合、最も小さい公比は3/2になります。すると、初項は何度か2で割っても整数でなくてはならないので、できるだけ2をたくさん掛けた数であればよいことが分かります。ここでは27=128が最適です。これに3/2をどんどん掛けていくと、
{128, 192, 288, 432, 648, 972}
という数列が見つかります。項の数は6つです。
分母が2の場合には、これ以上公比を大きくしても意味がありません。
(2)で項が6つのものが見つかったので、この先では項が6つ以上のものを探すことにします。
項が6つ以上あるためには初項は3で5回以上割り切れなければならないので、35=243以上の数ということになります。先程と同様に公比が最小の4/3の場合で考えると、数列は
{243, 324, 432, 576, 768, 1024}
と6項目で1000を超えるので、項が6つ以上の数列は作れません。
この場合、初項は4以上の整数で少なくとも5回以上割り切れなければなりません。が、45=1024と、初項の時点で1000を超えてしまいます。よって不適ということになります。
(1)〜(4)より、求める数列は
{128, 192, 288, 432, 648, 972}
もしくは、それを逆に並べた
{972, 648, 432, 288, 192, 128}
ということになります。